鎌倉で学ぶ
| 2024-07-11

80代の親と遊ぶ 苔テラリウム作り

2024年7月10日水曜日、鎌倉の苔むすび(住所 鎌倉市由比ヶ浜2-4-22)にて、「80代の親と遊ぶ 家族でお出かけ 苔テラリウム作り」を開催し、5名で参加いたしました。

 

苔テラリムとは、ガラスの容器の中に、土、石、砂を配置し、苔を植え付け、箱庭のように風景を作り、苔を育て続けて鑑賞するものです。

 

会場は、懐かしさを感じさせる古民家で、棚には苔テラリウム作品が多く並び、中央に置かれたテーブルにワークショップのための材料と道具が参加者それぞれに用意されていました。

 

今回用意されていた苔は、ヒノキコケ、アラハシラガゴケ、ツルチョウチンコケの3種類でした。

ヒノキコケは背が高く針葉樹のような形、アラハシラガゴケは背が低く、緑が濃く苔の絨毯を形成するのに良いもの、ツルチョウチンコケは薄い緑で花のような放射状の形で、成長すると石を這う性質があるとのことでした。

 

 

まず容器に苔の育成のために特別にブレンドされた土を入れ、この時点で地表の高低差を作ります。

水差しの水で土をしっかり湿らせます。

次に、赤茶色や青みがかったグレーなどの色の珪石やクリスタル他風景を形作る石を選択します。石を配置し、石と土の間にピンセットで苔を植え付けてゆきます。

その際、高低差のあるところに階段のフィギュアを設置したり、広場や道を模して色味の異なる砂を敷いたり、動物や人間のフィギュアを設置したりすることが可能です。

 

1時間半ほどの作業で出来上がった作品がこちら。

 

同じ時間で、同じ材料の中からそれぞれの方が選択をして、異なる風景が出来上がりました。

 

 

深い山の生い茂る草に垣間見える階段が遺跡の一部のようです。遠くを見ている山ガールの後ろに鹿が静かに佇んでいます。

 

 

立体的で色も形も変化に満ちた作品。薄い石を絶壁に見立て、さらにその上に苔を植え付けました。

 

 

大仏さまがお堂から出て、水辺に遊びにきて、休息しているのでしょうか。ゆっくりと鹿が近づいてきます。

 

 

水がないのに、あたかも水槽の中であるかのような涼やかな作品。様々な方向を向いた長いヒノキコケが水にそよぐ海藻のようです。

 

 

前の4作品より少し大きめの容器を用いました。絶壁の頂点で鹿が次の行き先を考えています。

 

 

今回制作した作品は3年ほど育てることができるとのことです。

苔むすびの方に教えて頂いた管理のポイントを下記にまとめます。

 

【自作苔テラリウムを長く楽しむために注意すること】

乾燥を避けるため、蓋をしたまま、鑑賞し、育てる。

内部が高温になるため、直射日光には決して当てない。

日中高温になる場所、暖房の風が直接当たる場所は避ける。

直射の当たらない、読書ができる程度の明るさの明る場所に置く。

土の様子を観察して、2−3週間に一度水差しで水やりをする。

土がぐしょぐしょになったら、ティッシュで余分な水分を吸い取る。

水やりでガラスについた水滴は水垢の原因となるので拭き取る。

茶色くなった葉、増えすぎた苔はハサミで切り取る。決して抜かない。

ハサミで切った苔をピンセットで土に挿すとそこからまた育つ。

 

さらに詳しい育て方は公式サイトで確認することが可能。

https://www.kokemusubi.com

 

 

2、3センチの石を巨岩に見立て、苔を茂みや木と思って、両手に入る程度の空間に小さな世界を作りました。

歳も忘れ、暑さも忘れ、苔を巨木と思うほどの小さな存在となり、異なる時間に遊ぶ「時間旅行」が実現しました。

 

会の開催にご協力下さいました方々、ご参加の皆様に心よりお礼申し上げます。

 

マガロン依子

 

 

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